子宮内掻爬(そうは)術とは、一言で言うと子宮内膜を麻酔下にかき出す手術です。
人工妊娠中絶における掻爬手術は別として、一般的には子宮内膜細胞診(子宮体がん検診)で異常を指摘された場合、経膣式超音波検査で子宮内膜に異常を指摘された場合(子宮内膜ポリープが疑われる、子宮内膜が異常に厚い、流産による出血が疑われるなど)など、子宮内に何らかの異常が疑われる場合と、子宮内からの出血が薬物治療ではどうしても止血できない、あるいは出血量がかなりひどいなどの子宮内からの出血によるトラブルの場合に、この手術が行われます。
通常はラミナリア桿という棒状の器具(水分を含んで膨化するものです)を子宮口に数時間留置し、あらかじめ子宮口を開いておいてから麻酔下に手術を行います。手術自体は数分〜せいぜい十数分で終了します。
手術操作により子宮に穴を開けたり、術後に子宮内感染を起こしたり、あるいは感染が原因となってアッシャーマン症候群を引き起こしたりすることも、まれながらありますので、術後に何かおかしいと思うような症状があった場合はすぐに病院へ問い合わせをした方が良いでしょう。
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