レディースホームFAQB.生理の異常〜出血に関するもの編

6.中間期(生理と生理の間)に出血する

 

 

 このケースでは、一番多いのは排卵期出血でしょう。
 排卵期には卵巣から放出されるホルモン(エストロゲン)が一時的に減少し、それに伴って子宮内膜から少量の出血が起こる場合があります。ストレスなどが加わることでホルモンの減少する量が多くなれば、出血量もさらに増えて来るようになります。
 また、排卵という現象自体が卵が卵巣の表面を破って出てくるものであるため、この時に起こる出血が卵管、子宮を伝って流れ出てくるとも言われており、以上のような理由から排卵期には少量の出血が2〜3日見られることはあって不思議はないことなのです。

 排卵期出血の場合はそれほど出血量は多くはなく、また数日間のうちに(たいがいは2〜3日間で)止まってしまうのが普通です。また同時に排卵痛を感じることもありますし、基礎体温を測定していればこの頃を境に低温期にあった体温が高温期へと変化していくのがわかるでしょう。
 さらに、この頃にはおりものが透明で粘性のある状態に変化して来ますので、これらの変化を総合すればそれが排卵期出血かどうかを自己判断することも不可能なことではないでしょう。
 排卵が起こってから次の生理が来るまではおおよそ2週間かかるのが普通ですから、生理の周期が順調な人であれば、次の予定生理の約2週間前頃に少量の出血があった場合にはまず排卵期出血であると考えて良いと思います。

 

 
 

 

 さて次のケースは、排卵が起こらなかった場合です。
 先ほどお話ししたように、排卵期には一時的にエストロゲン量が減少してきますが、排卵がきちんと起こらないとそのままエストロゲン量は減少した状態になり、これが原因で不正出血を起こすようになります。場合によってはそのまま不正出血が持続して止まらなくなることもあります。(「生理が止まらない」参照)   

 このようなケースでは、排卵後に放出されるはずのプロゲステロン(黄体ホルモン)を投与するか、もしくはそれとともにエストロゲンを投与すれば出血は止まるようになります。
 もちろん、最初は止血剤だけの投与で様子を見る場合もあります。
  無排卵に関しては、次の周期の様子を見た上で排卵誘発剤を投与してみるかどうかを決める、あるいは次の周期ですぐに排卵誘発をする等はケースバイケースでしょうが、そのまま続けて毎月排卵剤の投与が必要とは限りません。
 やはり既婚であるか未婚であるか、挙児希望があるか、今までの状態がどうであったかなどを考慮した上で決定すべき問題でしょう。
 
 このほか、子宮頸管ポリープびらんからの出血子宮筋腫による出血などの場合でも起こりうるものですが、中間期の出血としては排卵期出血に比べると頻度は少なく、またこれらの場合は排卵期に限らずに性周期のいつの時期でも起こりうるいう点で排卵期出血とは少し異なります。
 各ケースについての詳細はそれぞれのリンクを参照してください。

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