1.筋腫は手術しなくちゃいけないの? |
筋腫は必ずしも手術をしなければならないものではありません。条件を満たしさえすれば、手術をせずにそのままお墓の中へ持っていっても良い(笑)ものです。 では、どういう条件を満たせば手術を考えなくても良いのか? それについてお話をいたしましょう。 ただし、以下の記述は妊娠を考慮したものではありません。 妊娠と筋腫に関係したことを知りたい場合にはこちらに記述してありますのでご参考にして下さい。
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A.筋腫の大きさ 子宮筋腫ができると、子宮全体の大きさが大きくなってきます。 |
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さて、筋腫の大きさは通常子宮全体の大きさとして表現をすると言いましたが、CTや超音波、MRIなどの進歩により筋腫の固まり(筋腫核といいます)の大きさを正確に表すことができるようになってきたため、混同することが多くなってきているようです。 大きさが何を表現しているものなのかを確認した上で、もう一度子宮筋腫を手術する必要がある大きさを確認すると、「子宮全体の大きさとして」手拳大以上。子宮全体の長さから言えば10センチ以上、です。 では筋腫核の大きさとしてはどのくらいが目安になるのでしょうか。 |
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B.貧血の程度
子宮筋腫が大きくなってくると、経血量の増量という自覚があるなしに関わらず、貧血を起こして来ることが多くなってきます。 血色素量で言えば、10.0g/dl以下に下がっている場合には手術を考えた方が良いと考えられています。また、鉄剤の内服や輸血などで治療することによって一時的に貧血が軽快しても、すぐにまた貧血が起こってくる場合にはやはり手術を考慮すべきでしょう。 |
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C.症状 子宮筋腫による主な症状は、B.で述べた貧血により起こる症状の他に、腰痛、下腹部痛、性交痛、頻尿や排尿障害(出にくい、キレが悪い、など)、便通の異常、不正出血などです。これらの症状が生活する上で差し支えがあると考えられる程度のものであれば、やはり手術を考慮すべきと考えられます。 |
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D.更年期との兼ね合い 子宮筋腫はエストロゲン(卵胞ホルモン)に依存して腫大すると言われています。 |
■関連リンク
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