処女であれば性行為時に出血することがあるのは周知のことだと思います。
しかし、処女だからと言って必ず出血するとは限りませんが・・・。
初めての性行為で出血する場合は、大抵は処女膜の破綻によるものであり、翌日には止血する場合がほとんどでしょう。それ以上出血が続く場合は、
1.膣壁のどこかにキズができていて、そこから出血している
2.びらんをペニスでこすったために、びらんから出血している
のどちらかである場合が考えられます。
また、子宮癌の可能性も完全に否定はできません。
いずれにしてもこのような出血が長引く場合はやはり産婦人科で診察を受けるべきでしょう。
さて、最も多いケースと思われるのは2.のケース、すなわち子宮膣部びらんから出血した場合でしょう。
このケースでは、ペニスがびらんの部分を機械的に刺激するために起こります。これは病的なものではない場合がほとんどですが、一応念のため病院を受診し、子宮癌の検査を受けておくことをお勧めいたします。(子宮ガン検診の詳細はこちら)
子宮ガン検診の結果で異常がない場合、定期的に子宮癌の検診を受けていて異常なしといわれていた場合には、「びらんから出血した」と言われても何も心配はいりません。
びらんについては、こちら詳しい記載がありますので参照して下さい。
また、膣炎とびらんによる出血についてはこちらの記載を参照して下さい。
1.の、膣壁の裂傷による出血という場合も少なからず認められます。
膣入口部には処女膜がありこれが裂傷を起こして出血するという場合もありますが、こちらはすぐに止血する場合がほとんどで治療の必要がない場合が多いのに対して、膣壁がペニスにより機械的に刺激を受けて裂傷を招いた場合には、この部分を縫合しないと止血しない場合があり、またこのケースでは出血の量が多くなる傾向がありますので鮮血で量が多いという場合にはただちに病院を受診しましょう。
この他では、子宮頸管ポリープ、たまたま他の原因で不正出血を起こしたのと重なった、などの原因が考えられます。不正出血の原因に関してはこちらをご覧下さい。
いずれの場合にしろ、出血の原因をはっきりさせておく必要はあるものと思いますし、また先述のように子宮癌を否定しておくという意味でも子宮癌の検査だけは受けておいた方が良いと思いますので、産婦人科を受診することをお勧めいたします。
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