レディースホームFAQA.基礎知識編

5.子宮後屈って、異常なんですか?

 

 まず、骨盤の部分を縦に真っ二つに割って横から見たものとしましょう。
 下にそのイラストがありますので、それを参考にしてください。
さて、左側のイラストが子宮が前屈になっている場合ですが、こちらの場合では、「A」というラインに対して子宮はさらにお腹の側を向くようになっています。
一方、右側の子宮後屈の場合は、同じ「A」というラインに対して背中側の方を向くようになっています。
 この「A」というラインは、膣から子宮頸管へ入っていく方向を示すラインで、このラインに対して子宮の体部(赤ちゃんが入る場所)がさらにお腹側を向いているものを前屈、背中側を向いているものを後屈といいます。

 さて、では子宮が後屈になっていることで何が問題になるのでしょうか。
 結論からいえば、「特別に問題となることはない」のです。
 ずっと以前には、子宮が後屈になっていると妊娠しにくいと言われていました。
 子宮の中に精子が入りにくいからというのがその理由だったようですが、実際のところ確かに後屈の人の方が多少は子宮の方へ入りにくいのでしょうけれど、しかし妊娠する上で障害となるほどの差があるものではありません。昔はこれを理由として後屈を手術して前屈に直していたこともありましたが、今はまず行なわないと思って良いでしょう。
 と、いうことで・・・
 後屈だよ、と言われても、別に何も心配することはないのです。

 しかし、唯一例外があります。
 それは、子宮が後屈になっている理由に子宮内膜症がかかわっている場合です。
 上のイラストの<後屈子宮>の方で、赤い星印をつけた部分は子宮のちょうど裏側、腸管との間にできている凹み部分に相当し、ここをダグラス窩と呼びますが、ここは子宮内膜症の好発部位であるためこの部分で癒着を起こすことが多く、これが原因となって子宮が後屈になっている場合があります。
 こういう場合は、症状として生理痛がひどい生理以外でも生理痛のような痛みがある性行時痛がある排便時に痛む、頻繁に下痢をするなどと訴えることが多くなります。
 この場合は癒着をはずして子宮を元の位置に直すような手術を必要とする場合もあります。

 とはいえ、このようなケースはどちらかといえば珍しい方だと思って良いでしょう。
 全く何も症状がなく、診察しても特に異常はないといわれた中で、「子宮後屈ですね」といわれたものである限りは、後屈であることには何の問題はないと思って良いでしょう。