受診のススメ
基本編


産婦人科は女性にとっては、たいていの場合いつかは行く場所です。
妊娠した時だけではなく、更年期でつらいとき、生理を遅らせたり早くしたいときも産婦人科が必要になります。
体の状態に異常を感じたとき、いかに的確に必要なことをドクターに伝えられるかで、上手に受診できるかどうかも違ってきます。
ここでは患者側が上手に病院と付き合う方法についてお話していきます。
産婦人科へ行くべき?
こう思ったら、行くべきなんですが・・・
行かなくても大丈夫なことも確かにあるので、「絶対に」行くべきな場合をいくつか挙げておきます。
ただ、私の思いつく範囲なので、これ以外にも「もしかしたら・・・」と思ったら病院へ行くようにしてくださいね。
  • 生理じゃないのに生理痛のように痛みがある。
  • 2日目を過ぎても鎮痛剤が必要な生理痛がある。
  • 今までよりも生理痛がだんだんひどくなっている。
  • 生理の量が増えた。(2回以上続いたとき・痛みも伴うとき)
  • レバー状のものが生理のときに出る(痛みを伴うとき・量が増えているとき)
  • 生理が予定日を過ぎてもこない。(妊娠の可能性がある場合は検査薬でチェックしてから。それ以外は2ヶ月までは様子を見てもOK)
  • 生理予定日よりも1週間以上早く生理がきた。
  • 外陰部や膣の辺りのかゆみが3日以上続く。
  • 排卵日近くでもないのにおりものが増えて臭う。
  • 外陰部が痛い。
  • できものが外陰部にできた。(にきび様のものの場合もありますが、念のためチェックしておいてください)
  • 性交痛・性行為後の出血がある。
  • 明らかに生理ではない出血がある。
  • 生理前にひどい胸の張りや不快感、うつ状態がある。
  • 生理のたびに嘔吐や下痢をする。
  • 太ってもいないのに下腹部が急に出てきた。(生理の量がふえていたら行きましょう)
  • 下腹部に重苦しいような違和感がある。
  • 子供が欲しくて1年以上避妊しないで排卵日辺りに夫婦生活をしているのに妊娠しない。
こういった症状があるときは、なるべく早く病院へ行きましょう。
はじめて受診する方はこちらもご覧になってくださいね。
問診を上手に受ける方法
「診察を受ければ、どこが悪いのかわかる」そう思っていませんか?
ドクターも魔法使いではないので、患者がどこがどうおかしいのか、どうして欲しいのか伝なければ判断できないことだってあります。
かといって、話しすぎてもどうして欲しいのかわからなくなってしまいます。
ここでは、ポイントを押さえた上手な問診の受け方を挙げていきます。

+症状が複数のとき+

まずは一番何とかして欲しいこと、気になることから話しましょう。
それ以外の症状は、その話が終わってから「それ以外にも○○なことがあります」という風に話すといいと思います。
疾患によっては、様々な治療法があるものもあります。
そういったときに何を優先して治療するのかは、どの症状を強く訴えるのかで判断されます。

+妊娠・出産への影響+

妊娠・出産への影響については妊娠を望んでいるのであれば、明らかに影響がないとわかっているもの以外は積極的にききましょう。
出す薬や治療法に影響しますので、とても大切です。
この質問をすることで、妊娠を望んでいるという判断もしてもらえるので、子宮内膜症や子宮筋腫などでホルモン剤での治療をするときの計画を立てる上でも役に立ちます。

+大切なこと+

診察を受ける上で一番大切なのは、あなたが何を望んでいるかです。
もちろん何もかも望みどおりになるわけではありません。物事には限界という物があり、それは医療にだって当てはまります。沢山の患者さんが通っている病院であれば、診察時間だって限られてきます。
それでもあなたが一番に望んでいることを最初に話せば、なにをして欲しいのかが明確になります。
患者が脈絡もなく話したことから何を考えているか推測して、患者の望みどおりの治療をするなんてことは無理なことですよね?
あなたが長時間待つのがいやなように、あなたの後に待っている人たちもみーんないやなんです。
短時間で上手に診察を受けられるように話したいことを整理してから診察を受けましょう。

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