レディースホームFAQE.基礎体温と排卵に関するもの編

6.基礎体温で妊娠だとわかるには?

 

 

 まず、自分である程度高温期と低温期の把握ができている必要があります。
 その上で、高温期が16日以上続いている場合には、まず「妊娠の疑い」があります。
 普段の高温期の期間が多少長めの人の場合(16日くらい高温期がある場合もあります)には、普段の高温期+2日以上の高温期間の持続の場合に、やはり「妊娠の疑い」があると思って良いでしょう。通常、高温期間が18日以上であればかなり妊娠の可能性が高いと判断して良いでしょう。  

 問題は「いつから高温期と判断するか」ですが、通常排卵は低温期の最後の日近辺に起こると言われていますので、低温期の最後の日を排卵と考えてそれ以降を高温期と捉えればいいとは思いますが、これもなかなかはっきり「この日」と断定するのは難しいものでしょう。
 ある程度この辺かな?、と目安をつけるか、あるいは「心当たりの日」(=セックスをして妊娠したかな?と疑いを持っている日)近辺で低温の最後の日と思う日を基準に考えて、その日以降を高温期として考えても良いかもしれません。
 それでも「いつから体温が高いかが判断できない」という場合には、確かにここはもう高温期であると判断できる日から数えてみるしかないでしょう。

 

 
 

  

 上にあげた基礎体温表の例を見てみましょう。妊娠した人と生理が来てしまった人の基礎体温曲線を例としてあげてありますが、このうち非妊娠時の例としてあげた人の排卵日はいつだと思われるでしょうか?
 こちらは比較的わかりやすいと思いますが、低温期の最後の日と思われるのはだいたい15日目です。したがって、この日を中心とした前後2日ほどの間に排卵があったと推定されますが、一応高温期はこの低温期最後の日である15日目の翌日、すなわち16日目から、というように捉えて良いと思います。ちなみに、「排卵日は体温がガクっと下がる」と良く言われていますが、ここに例としてあげたように必ずしもそうではありません。この表では13日目にガクっと体温が下がっていますが、実際には排卵日と考えられるのは15日目の「低温期の最後の日」前後であって、13日目前後ではありません。
 「ガクっと体温が下がった日」ではなく、「低温期の最後と思われる日」を中心に前後数日の間に排卵が起こっているものと捉えた方が良いのだということを知っておきましょう。

 では、妊娠したケースとして例に挙げた人の場合ではどうでしょう?
 こちらの場合は、低温期の最後の日がはっきりとしませんね?
 おおよそ17日目までは低温期のようですが、しかし15日目から20日目あたりまでは階段状に体温が上昇しているのでいつから高温期になったのかが明確にはわかりません。このような場合は確実に高温期となったと考えられる日=20日目頃からを高温期と捉えて、この日から16日以上高温期が続いている場合には妊娠の疑いがあるものと考えると良いでしょう。
 このケースのように、体温が階段状に上昇していて排卵日がなかなか捉えにくいというケースはまま見られるもので、なかなかクリアカットに「ここから高温期」と判断を下せる場合というのは少ないと思った方が良いでしょうね。

 ところで、体温の上昇の仕方などでは妊娠の判断はできないと思って下さい。
 いつもよりも体温の上昇の仕方が早い、あるいはいつもよりも高温期の体温が高い、などという事象では妊娠を判断することはできませんし、また高温期の間の体温の変化の仕方や、高温期中に身体に起こるいろいろな変化などでも(例えばいつもよりも胸の張りが強いとか、妙にお腹が出ている気がするとか)、妊娠かどうかの判断はできないものと思って下さい。

 あくまで妊娠の判断は、基礎体温上での「高温期間の延長」という形でしか捉えることができないものだということを理解しておくべきでしょう。

 

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