レディースホームFAQE.基礎体温と排卵に関するもの編

2.基礎体温上から見ると、排卵日はいつ?

 

 きちんと排卵が起こっている場合には、基礎体温曲線は二相性を示すと言われています。これは、生理が来てから排卵までの間は低温期、排卵してから次の生理が来るまでの間が高温期という形で体温が二相に分かれることを指しますが、各相の体温はそれぞれ何度以上あるいは何度以下と決まっているわけではありません。
 おおよそですが、低温期は36.0度から36.3度前後、高温期は36.7度から37.0度前後くらいになるのが普通だと言われますが、36.5度程度でも高温期の体温であるという人もあります。要は全体的に見て、ある程度低温期と高温期に分かれているかどうか、そして高温期がだいたい2週間前後あるかどうかが大事なことであり、高温期の体温が何度以上あるかということは問題ではないと言うことです。
 さて、基礎体温曲線がきちんとした二相性を示す場合、いったいいつが排卵日になるのかということですが、これは正確に「いつ」とはわからないものだと思って下さい。
 一般的には基礎体温上で低温期の最後の日に排卵が起こると言われていますが、これは必ずしもそうではなく、実際には「低温期の最後の日の前後2〜3日間」に排卵が起こっていると考えた方が良いでしょう。
 また、低温期の最後の日は普段より体温が下がるとも言われていますが、これもすべての人に当てはまるわけではなく、階段状に高温期に移行していくような人も実際にあることは確かです。
 以上のことから言えることは、基礎体温だけでは排卵日を特定することはできないと考えておいた方が良いということですね。

 

 **市販の排卵検査薬について**

 となると、排卵日を知るために他の方法がないかということになりますが・・・
 市販されている排卵検査薬はどうでしょうか?
 これは確かに判定法としては簡便で、検査する上での身体の負担が少ないという点では優れていますが、判定については必ずしも信頼のおけるものではありません。あくまでこれは補助的診断法であって、これ単独で排卵を特定できるものではないと考えておいた方が良いでしょう。

 この他には、おりものの性状で判断する(排卵期のおりものは無色透明で牽引性が強くなる)、胸の張りやお腹の張り具合で判断するなどが排卵を知るための補助診断になり得ますが、いずれも単独で判断可能なものではなく他の所見と併せて判断するためのものであることを知っておきましょう。