レディースホームFAQD.おりもの・かゆみ・膣&外陰部の異常編

6.口内炎のようなものができて、尿をする時にしみて痛い

 

 

 これはまず、外陰ヘルペスだと思って良いでしょう。
 他にも、細菌性の外陰潰瘍、ベーチェット病、外陰癌などの場合もありますが、いずれもまれなもので、このような症状が認められたらまずはヘルペスだと思って良いと思います。  

 外陰ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスの感染によって起こり、感染経路は主として性行為によるものです。外陰部に潰瘍という、口内炎に類似した一皮むいたような病変を形成し、かなりの激痛を伴うのが普通です。初めは水疱を形成しまずが、大抵それが破れて潰瘍となり、同時に38〜39度の発熱を伴うことも多く、そけい部のリンパ節が腫れることもしばしば認められます。
 治療は抗ウイルス剤の内服、軟膏の塗布、及び点滴によりますが、激痛が激しい場合には入院して管理する場合もあります。
 治療によりいったんは軽快しますが、しかしヘルペスウイルスは神経に沿って上行し、神経節というところに潜伏して、本人の抵抗力が低下した時などを見計らって再び外陰部へ降りてきて潰瘍病変を形成する、という形の再発を起こすのが特徴です。
 この再発の形の場合には症状は比較的ゆるやかで、痛みもそれほどひどくない場合が多いのですが、風邪を引いたり妊娠したりなどが誘因となって何度も再発するというやっかいな性質を持っています。  

 妊娠中にヘルペスにかかった時の扱いですが、お腹の中にいる胎児に直接悪影響を及ぼすことはないため心配はありませんが、分娩時に産道を介して感染をする可能性があり、この場合には胎児は全身ヘルペスとなり危険な状態に陥りやすいため、分娩は帝王切開とするのが普通です。
 

 

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   ・ヘルペスについて