レディースホームFAQC.生理の異常〜痛みに関するもの

6.尿意を感じると下腹部が痛くなる

 

 

 第一には膀胱炎の可能性でしょう。
 膀胱炎は、尿意を我慢する、下腹部を冷やす、疲労が蓄積する、不衛生な性行為をする、などが原因となって起こるもので、尿道から細菌が入り込み膀胱内で炎症を起こす疾患です。尿意を感じると下腹部が痛むという症状の他に、頻尿、排尿痛、残尿感、血尿などの症状が現れます。
 抗生物質の内服が最も効果的ですが、排尿を我慢しない、下腹部を冷やさない、水分を多めに摂取するなどの注意をするだけでもかなり軽快しますので知っておくと良いでしょう。  

 膀胱炎ではない場合に考えられるのは、子宮内膜症です。
 膀胱と子宮の間にあるスペースを膀胱子宮窩といい、この部分にも子宮内膜症は起こりやすく、この場所に内膜症が発生すると膀胱への刺激症状が出現し、尿意を感じると下腹部が痛くなるという症状が出てくることがあります。生理中や生理後に症状が少し悪化するというのであれば、ますます子宮内膜症が疑わしいことになります。
  (「子宮内膜症について教えてください」参照)

 
 

 また、子宮筋腫が大きくなってくると膀胱を圧迫するようになるため、頻尿が起こるようになります。子宮脱や膀胱脱とは違い、排尿困難になることはまれですが、筋腫が相当な大きさにまで発育してくると排尿困難(出そうと思ってもなかなか尿が出ないなど)が出現する可能性もあります。
 そして、子宮筋腫の圧迫により膀胱の膨張が妨げられることで、「尿意を感じると下腹部が痛くなる」という症状が出てくることもあります。  

  いずれにしろ、このような症状がある場合には産婦人科で診察を受けた方が良いでしょう。

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