2.妊娠初期ですが、卵巣が腫れていると言われました |
妊娠と同時に卵巣が腫れていると言われた場合には、2通りの可能性が考えられます。一つは腫瘍性のもの...いわゆる卵巣嚢腫の場合であり、もう一つはルテイン嚢胞と呼ばれる妊娠性に腫れるものの場合です。 妊娠すると、将来胎盤を形成するようになる絨毛という組織からHCGというホルモンが放出されるようになります。このホルモンは妊娠時以外には出現せず、妊娠して初めて現れて来ます。妊娠反応検査は、尿中に排泄されるこのホルモンを検出して妊娠と診断するように作られているものです。妊娠初期にこのホルモンが大量に分泌されるためつわりが起こるのだとも言われています。
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ところが、このHCGというホルモン、黄体を刺激して退縮しないように働いてくれるだけなら良いのですが、時に黄体を刺激しすぎるあまり、黄体に水分を蓄積させて嚢胞を形成してしまうことがあります。これが、黄体嚢胞(ルテイン嚢胞)と呼ばれるものです。
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ねじれて痛みが起こらない限りは自然に退縮するものですから、経過を見ていれば良いものですが、万が一かなりひどい痛みが起こってしまった場合には、残念ながら手術する必要があるかもしれないと覚悟をして、病院を受診しましょう。
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