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8.高プロラクチン血症とは? |
プロラクチンというのは脳下垂体から放出される刺激ホルモンで、乳腺を刺激して乳汁を分泌させるように働きますが、このホルモンの分泌が異常に亢進して乳汁分泌、無排卵月経などを起こすようになったものを高プロラクチン血症といいます。
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プロラクチンが多量に分泌されると卵巣での排卵が抑えられてしまい、その結果生理が止まってしまう場合が往々にしてあります。プロラクチンの分泌がさらに増量すると、生理が止まるだけでなく、子供を出産したことがないのにお乳が出てくるということになります。 このような現象が起こるのは、流産後や人工妊娠中絶後、脳下垂体に腫瘍がある場合、胃潰瘍の治療による場合や精神科で治療を受けている場合(ドグマチールという薬の場合が多い)などがありますが、原因が不明である場合もかなり多くのケースで見られます。 脳下垂体に腫瘍がある場合にはもちろん手術の対象となるわけですが、このケースでは自覚的症状として頭痛、吐き気やめまいといった症状のほかに、視野の狭窄が起こる場合が多いようで、具体的には両目の外側から視野が狭まって来るようになります。このような自覚がある場合には、脳神経外科を受診するのが良いでしょう。(下のイラスト参照)
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なお、高プロラクチン血症に伴って無排卵が起こり、その結果生理が不順になったり無排卵の状態にあった場合、これを治療することで排卵が復活し妊娠に至る場合があります。また、不妊治療の一つの方法として高プロラクチン血症治療薬を使用するのも同様のことを期待してものもので、これはプロラクチン値が正常範囲にあっても効果が期待できるものでもあります。 ところで、こうして妊娠した場合、はたして妊娠が判明した時点で薬の服用を止めてしまっても良いのでしょうか? なお、出産の経験がある人では、プロラクチン値が正常範囲にあっても乳汁が出る場合がありますが、この場合は生理が順調にあるか、もしくは基礎体温上で二相性を示しているものであればまず心配することはありません。
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