レディースホームFAQH.子宮内膜症に関するもの編

1.タンポンを使用すると子宮内膜症になりやすい?

 

 子宮内膜症の発症原因に、月経血の逆流が関わっているのは恐らく間違いのないことでしょう。月経血の中には剥奪した子宮内膜が含まれていますが、月経血が膣の方へ流れ出ずに、子宮から卵管の方へ逆流して腹腔内へ流れ出るのと一緒に、子宮内膜が腹腔内へ運ばれて、その結果腹腔内に子宮内膜が付着し、生育することで子宮内膜症が起こるというのが、現在子宮内膜症の発症の原因として最も有力視されている説です。
 実際に月経血の逆流という現象はしばしば見られますし、また様々な研究がこうした経緯で子宮内膜が腹腔内に生育するのだということを裏付けています。
 おそらく、質問のような説が流布したのはタンポンを使用することが月経血の逆流を促すからとの考えからだと思いますが、しかしタンポンを使用することで月経血の逆流が増えることはありません。
 従って、タンポンを使用すると子宮内膜症になりやすいということはありません。

 なお、タンポンを使っていると不妊症になりやすいというウワサが流れているのを耳にしたことがありますが、これは根も葉もないウワサです。裏付けになるものはありませんし、そのような統計を目にしたこともありませんので、気にしなくて良いでしょう。